2017年1月30日月曜日

小紋の丈を伸ばす

お母さんの小紋の丈を伸ばすよう頼まれました。


渋いピンクに地模様のある、色無地に近い品のいい柄です。

私の母が1000円でほどくので、一から縫い直します。

娘さんはお母さんより10㎝も高く、内揚げもなかったので、別布を足すことにしました。


おはしょりの内側に隠れる位置を想定して、えいやあっと鋏を入れ、別布を継ぎ足して、しるしをつけるところです。

縫い直しは、破れや汚れや寸足らずが見つかるので、先を先を読まねばならず、かなり気を使います。
それだけに出来上がった時の達成感はひとしおです。


お母さんの小さな着物が大きく蘇りました。
別布は、ばっちりおはしょりに隠れます。
お茶事に着られるそうです。
仕立て屋冥利に尽きます。

     春を待つ小紋の色でありにけり     ひとみ

4 件のコメント:

  1. 別布でサイズを変える、別布は着るときっちり隠れる。
    知恵ですね。

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  2. moscatさん、コメントありがとうございます。
    和裁って、悪知恵が必要なんですよ。
    悪知恵を発揮できる頼まれ物ほど面白いです。

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  3. 昨日 楽しみに受け取りました。
    早速着てみました・・・感動です(*^^*)
    足していただいた別布は
    ばっちりおはしょりに隠れました。
    裄も良かったです。
    タンスに眠っていたものが蘇り
    本当に嬉しいです~ありがとうございました。
    ステキなお仕事ですね・・・益々のご活躍を。

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  4. Oさん、コメントありがとうございます。
    さっそく着ていただいたようで、安心しました。
    手がけた着物が必要とされるのは、とても嬉しいことです。

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